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【バリアフリーレポート】第2回:車いすで行く!「うめちかナビ」で歩く大阪・梅田地下街 byきーじー

大阪・キタこと梅田には、日本最大級の地下街があります。大阪のにぎわいの象徴でもあり、同時にその広さと複雑な構造から「梅ダンジョン」とも呼ばれるこの地下街を、歩行者向けナビゲーションサイト「うめちかナビ」を使って、バリアフリールートを確認しながら散策します。

地下迷宮を攻略せよ! 大阪・梅田の地下街は日本最大級。JR大阪駅、JR北新地駅、阪急梅田駅、阪神梅田駅、地下鉄の梅田駅、東梅田駅、西梅田駅、7つの駅と多くのオフィスビル、商業ビルが複雑な網目のように地下でひとつに結ばれています。出入口はもちろんのこと、内部もビルの連結部分などで階段が多く、車いす利用者にとっては鬼門の地下街でした。だからといって地上を歩くのも、信号がなく横断できない道路もたくさんあるため、移動するのが厄介です。
入り組んだ地下街に見知らぬ人が入ると迷子になること必至。それが車いすだと安易に地上へ脱出することができません。出入口は階段ばかりですから。新しい地下街や新しいビルには、エレベーターが設置され便利になりましたが、少し前までは、車いすで地下街に入るとリアルに脱出できず、地下ダンジョンに入ったロールプレイングゲームの主人公になれる、本人が望んでなくても主人公になってしまう、そんな場所でした。

梅田地下街に掲示された「うめちかナビ」ポスター  
梅田地下街に掲示された「うめちかナビ」ポスター
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そんな大阪・梅田周辺の地下街の「わかりにくさ」をICT技術で解決するのが、歩行者向けナビゲーションサイト「うめちかナビ」です。スマートフォンで現在地を確認したり、お店へのルート検索ができるサイトです。今回は、バリアフリールートも調べることができるこのサイトを使って、地下ダンジョンを攻略します。レポーターを務めるのは、私“車いすの旅人きーじー”こと木島英登です。

※木島氏の豊かな旅の経験はこちら:
ドリームアークインタビュー http://www.dreamarc.jp/archives/396/

まずは出発前に、「うめちかナビ」開発・運営に携わっている、大阪地下街株式会社(以下、大阪地下街)の向原さん、株式会社JR西日本コミュ二ケーションズの井村さんに、お話を伺いました。

梅田の地下街をナビゲーションする「うめちかナビ」

大阪地下街(株) 施設部 計画課の向原さん (株)JR西日本コミュニケーションズ 営業本部 ソリューションセンターの井村さん  
(左)大阪地下街(株) 施設部 計画課の向原さん、
(右)(株)JR西日本コミュニケーションズ 営業本部 ソリューションセンターの井村さん
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木島:「うめちかナビ」の概要と、構築のきっかけをお聞かせください。
向原:「うめちかナビ」は、大阪・梅田周辺の地上と地下を対象に、ICTを活用して観光客など梅田を訪れる方に対し、観光施設・公共施設・店舗の場所、出発地から目的地までの経路などの情報を提供するサービスです。インターネットの利用により、パソコンや携帯電話から、出発前の目的地の確認、移動経路の確認など、地図によるナビゲーションをするものです。利用は無料です。
大阪地下街では、地下街利用者の利便性を高める取り組みの一環として、大阪・梅田周辺の地下街施設管理者、交通事業者、大阪市などと協力して「地下街マップ検討協議会」を設立して、地上と地下の移動案内や経路案内などのマップ作成をしてきました。たとえば、多目的トイレが地下街のどこにあるかのマップも作成しました。その検討会の中で、ICT技術を活用して、車いすやベビーカーなどの利用者が、バリアフリー経路も選択できる「うめちかナビ」を構築することになりました。2009年から総務省の「ユビキタスタウン構想推進事業」の交付金を利用して開発し、2010年にホームページが公開され、運用しています。グランフロント大阪の開業や、スマートフォンの普及に対応するために、2014年には地図情報のリニューアルもしています。
木島:「うめちかナビ」の利用者の状況についてお聞かせください。反響などはありますか?
向原:利用者のアンケートでは、女性が7割と多くなっています。年齢で見ると、20代と30代が、利用者の約3分の2を占めています。利用目的としては、買物が36%、食事が14%、交通機関の乗り換えが29%となっています。アンケートに回答していただいた方のうち、7%がベビーカー、7%が車いす利用者と、移動に関して不自由を感じている人の使用が多くなっています。利用者からの要望としては、地下街以外の周辺経路、地下鉄やJR、私鉄などの改札口の情報と導線、地下街から入店できる百貨店などの情報が欲しい、といった声が寄せられています。ただ、地下街には複数の運営会社があり、鉄道会社、各ビルの所有者とテナントなど、多くの事業者が複雑に絡み合うため、統一した情報開示が難しいのも課題となっています。
木島:「うめちかナビ」の構築やバリアフリールートについて、苦労された点、工夫された点はどこでしょうか。
井村:位置情報の把握で苦労しています。GPS(※1)の電波は地下には届かないからです。地下街で自分がどこにいるのか正確に把握するのは難しく、現在は地下街の要所に掲示した案内板などに付いている「うめちかナビ」ステッカーのNFC(※2)やQRコードを使って位置を特定する方法を採用しています。スマートフォンでNFCやQRコードを読み込むと現在地を確認できるのです。ルート検索をするのにも、今その人が地下街のどこにいるのかを確認できることが重要ですから。
バリアフリールートの検索は、階段などのバリアフリー非対応の移動用具がより選択されづらくなるようにプログラムを作っています。地上に上がるなど階層をまたぐ場合もあり、異なるフロアの場合は移動経路を点線で表示しています。ひとつの画面で複数のフロア表示をするのは正直難しく、使われる方にわかりやすく表示するにはどうすればいいか、苦労しています。

※1:GPS(Global Positioning System)…全地球測位システム。人工衛星を利用して自分が地球上のどこにいるかを正確に割り出すシステム。
※2:NFC(Near Field Communication)…ソニーとフィリップス(現NXPセミコンダクターズ)が共同開発し、国際標準規格として承認された近距離無線通信技術。最も特徴的な機能として、「かざす」だけで、誰でも簡単にデータ通信が可能になるということがある。

タブレット端末で「うめちかナビ」を確認  
タブレット端末で「うめちかナビ」を確認
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木島:「うめちかナビ」を今後、どのように発展させていきたいとお考えですか?
向原:防災システム、災害時への対応との連携は必須と考えています。近年増えているゲリラ豪雨や洪水など、地下街にとって、浸水は一番の大敵です。出入口の階段に止水板しすいばんを取り付けたり、それにともなう警備員の配置などを行っています。従来は無線連絡でしたが、現在は、総務省の補助事業に関わっておられる、ICT分野がご専門の大学の先生に「うめちかナビ」のオブザーバーになっていただき、位置情報や地図と連携して誰がどこにいるかなどを把握し、警備員に個別に連絡できるようにするなどの「防災システム」の実証実験を行っていただいています。
一方、先ほども申し上げたように、「うめちかナビ」は地下街とつながってはいても、地下街には属していないビルのテナント情報の掲載が難しいという問題があります。駅の構内情報や乗換経路も掲載したいのですが、各組織の横断的な協力がまだまだ必要です。また、運営費をどこが負担するかなどのコストの問題もあります。しかし、より精度を上げて付加価値をつけるための努力は続けていますので、それらが形になるよう、バリアフリー実装をはじめ、より様々な方が使いやすい「うめちかナビ」をめざしていきます。

「うめちかナビ」を使って、梅田地下街の探検スタート!

阪急電鉄の梅田駅を起点に、地下街を通って、東梅田のファッションビル「E-MA[イーマ]」(以下、イーマ)にある映画館「梅田ブルク7」に行ってみます。映画の後に大阪駅前ビルでランチと散策、最後にヨドバシカメラマルチメディア梅田(以下、ヨドバシ梅田)を訪れるコース。「うめちかナビ」を使いながら、レポートします。

[1]阪急梅田駅3階の改札(京都線側の一番端)を出たところ。後ろに見える右の改札は少し広めで、車いすも楽に通れる [2]改札を出てすぐの表示板
[1]阪急梅田駅3階の改札(京都線側の一番端)を出たところ。後ろに見える右の改札は少し広めで、車いすも楽に通れる [2]改札を出てすぐの表示板
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出発点の阪急梅田駅3階の改札です。改修され、看板などが見やすくなりました。改札を出てすぐ、エレベーターがどこにあるのか表示がされるようになりました。初めて来てもどこにエレベーターがあるのか、すぐにわかるので素晴らしいです。

阪急梅田駅には、エレベーターが2カ所あります。そのうちの1台に乗って地上1階へと移動します。

[3]改札からすぐに入れる「阪急ターミナルビル」 [4]エレベーターに乗り、1階出口へ  
[3]改札からすぐに入れる「阪急ターミナルビル」 [4]エレベーターに乗り、1階出口へ
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阪急梅田駅の1階から、阪急百貨店、地下街へとつながる南北コンコースへと向かう通路には、動く歩道が整備されています。大阪名物!? 動く歩道を急ぎ足で進む人たちを横目に見ながら、先へと進みます。

[5]阪急梅田駅1階から、阪急百貨店へと続く通路を行く  
[5]阪急梅田駅1階から、阪急百貨店へと続く通路を行く
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阪急百貨店前の南北コンコース。かつてここは駅舎でした。立派なステンドグラスがあるレトロな空間も、2012年に改修され、新しくスッキリしました。その改修時に、地下街へとつながるエレベーターが設置され、車いすでの地下街へのアクセス、地下鉄の乗り換えが非常に便利になりました!

[6]阪急百貨店と阪急グランドビルの間を通る南北コンコース [7]華やかな阪急百貨店のウインドー
[6]阪急百貨店と阪急グランドビルの間を通る南北コンコース [7]華やかな阪急百貨店のウインドー
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阪急百貨店を右側に見て、南に進むと、ホワイティうめだに続く大階段の手前左側に、ガラスで囲まれたエレベーターがあります。このエレベーターは通り抜け式で大きく、単純上下移動なので、混雑しません。

[8]梅田阪急ビルオフィスタワーの脇にある、地下街へ通じるエレベーター  
[8]梅田阪急ビルオフィスタワーの脇にある、地下街へ通じるエレベーター
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このエレベーターに乗って、地下街へと降りたらすぐの柱に「うめちかナビ」のステッカーを発見。さっそく、先ほどインタビューで聞いたようにスマートフォンをかざして、QRコードを認識、現在地情報を取得します。

[9]「うめちかナビ」ステッカー。分岐点を中心に、地下街の様々な場所に貼られている  
[9]「うめちかナビ」ステッカー。分岐点を中心に、地下街の様々な場所に貼られている
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目的地は、地下街から入れる東梅田のファッションビル、イーマにある映画館「梅田ブルク7」。現在地を確認したら、画面の中心にある十字カーソルをイーマの入口に合わせて、ゴールを設定。ルート検索を開始! 最短ルートと、バリアフリールートの2つが選べます。最短経路だと階段のある箇所があります。画面右上のボタンでバリアフリーを選択すると、階段を避けるバリアフリールートを表示してくれます。とても便利ですね!

[10]「うめちかナビ」最短ルート画面 [11]バリアフリールートを選択した際の画面
[10]「うめちかナビ」最短ルート画面 [11]バリアフリールートを選択した際の画面
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出てきたルート案内に沿って、ホワイティうめだに入り、進んでいきます。私の前で電動車いすの男性が単独で移動していました。ちょうどこの日は雨。雨にも濡れないし、信号もないし、道順がわかればとても便利な地下街です。

[12]ホワイティうめだから阪神百貨店方面へ向かう道はゆるい上り坂  
[12]ホワイティうめだから阪神百貨店方面へ向かう道はゆるい上り坂
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最短ルートと、バリアフリールートで違いが出る箇所です。大阪駅前第4ビル、建て替え中の新阪急ビルと、地下鉄谷町線の東梅田駅がつながる場所は階段しかないことは以前から知っていましたが、そこを迂回する通路があることを今回初めて知りました。いつも「アリバイ横丁」の愛称で呼ばれていた、各地の名産品を販売する店舗が並んだ通路から、阪神百貨店をぐるりと回ってディアモール大阪側に行っていました。ずっと大阪に住んでいて、梅田の地下街にはそれなりに詳しいつもりでしたが、このルートは知りませんでした。恐るべし地下迷宮。ありがたや「うめちかナビ」。
この箇所がどうして階段しかないのか? スロープやエレベーターが設置できないのか? 理由は、通路の真下に地下鉄御堂筋線の線路があるからと、向原さんから説明を受けました。古くからの路線である御堂筋線は地下浅くしか掘っていないため、構造上、平らにはできないのです。後からできた地下街はそれと重なる。納得しました。

[13]阪神百貨店手前を左折し、ディアモール大阪へ向かう通路へ [14]ディアモール大阪から地下鉄「東梅田」駅へ続く階段。この下を御堂筋線が通る
[13]阪神百貨店手前を左折し、ディアモール大阪へ向かう通路へ [14]ディアモール大阪から地下鉄「東梅田」駅へ続く階段。この下を御堂筋線が通る
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バリアフリールートの表示は正しく、ディアモール大阪・マーケットストリートの入口に着きました。入ってすぐに大きな案内板がありました。道に迷いやすい地下街には案内板がたくさんあります。ここにも「うめちかナビ」のステッカーが貼ってあるので、位置確認もできます。

[15]イーマに続くディアモール大阪・マーケットストリート入口 [16]ディアモール大阪の案内板。右下に「うめちかナビ」のステッカーが
[15]イーマに続くディアモール大阪・マーケットストリート入口 [16]ディアモール大阪の案内板。右下に「うめちかナビ」のステッカーが
[17]イーマまでの道は下り坂  
[17]イーマまでの道は下り坂
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無事に、イーマに到着。ビルの地下2階と地下街が、段差なしでつながっています。ビルの中に入ると、ピクトグラムの案内表示。映画館、エレベーターが矢印で示されています。案内に沿って進むと、すぐにエレベーターが見つかり、映画館のある7階へと移動します。

[18]地下から入れる、イーマ地下2階のエントランス [19]イーマ天井のピクト表示。映画館に行くエレベーターがあるのがわかる
[18]地下から入れる、イーマ地下2階のエントランス [19]イーマ天井のピクト表示。映画館に行くエレベーターがあるのがわかる
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イーマ内の「梅田ブルク7」で映画を楽しむ方法

「梅田ブルク7」には、名前の通り7つのシアターがあります。ロビーは広く、木目調のシックなデザインが落ち着いた雰囲気です。チケットはインターネットで座席指定して事前購入したり、コンピューターを操作して自分で買うのが主流になっていますが、車いすスペースで鑑賞する場合は、窓口で買うことになります。

[20]広々としたロビーは車いすの移動もしやすい [21]INFORMATIONコーナーでチケットを購入
[20]広々としたロビーは車いすの移動もしやすい [21]INFORMATIONコーナーでチケットを購入
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敷居やガラスのない対面で話せる窓口は、コミュニケーションがとりやすいです。各シアターの座席表も見せてくれるので、どこに座れるのか確認できます。「梅田ブルク7」は、ひとつのシアターを除いてすべてが、車いすスペースが最前列ではありません。前方から3分の1ぐらいのところにあるので、お薦めです。最前列で映画を見るのは首が痛くなるので、個人的には好きではありません。

[22]窓口でチケットを購入、座席も確認 [23]窓口でチケットを購入、座席も確認
[22][23]窓口でチケットを購入、座席も確認
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シアターは、ロビー階にはなく、8階、10階、12階で、通常はエスカレーターでの移動となりますが、車いす利用者、杖の人、ベビーカーなどは、劇場スタッフの案内でエレベーターを使って上の階にあるシアターへと移動となります。ロビーから扉を通り抜けて、業務用のエレベーターを使います。帰りも同じようにエレベーターを利用しますが、ロビーのある7階を飛ばして、そのまま1階まで乗ることもできるそうです。

[24]劇場スタッフの案内でシアターへ [25]業務用エレベーターでシアターのある階へ移動
[24]劇場スタッフの案内でシアターへ [25]業務用エレベーターでシアターのある階へ移動
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シアターのある各階にトイレが完備されていました。そのすべてに、車いすの人も使える多目的トイレがあるのが嬉しいですね。

[26]シアター階に完備された多目的トイレ [27]シアター階に完備された多目的トイレ
[26][27]シアター階に完備された多目的トイレ
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一番大きなシアター1です。こちらだけ車いす鑑賞スペースが最前列です。多くの映画館で、車いすスペースが作られていても、スクリーンが見にくい悪い場所なんですよねー。そのことを劇場スタッフの人に話すと、このシアター1もそうなのですが、後ろの通常ドアから入り、最後列で見ることもできる、そうするお客さんが多いと教えてくれました。座席位置の柔軟な対応、嬉しいですね。ちなみに「梅田ブルク7」では、ホームページですべてのシアターの座席図が見れます。車いすスペースがどこにあるのか事前にチェックできるのは素晴らしいこと。映画館によっては座席図がわからず、見に行ったら最前列で首が痛くなったというのは、「車いす利用者あるある」ですから。施設は、事実を客観的に公開して、利用者がそれを使えるかどうか判断できるようにしてくれること、それがお互いのハッピーにつながると思います。

[28]シアター1の座席図。前の方に車いすマークがある  
[28]シアター1の座席図。前の方に車いすマークがある
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大阪駅前ビルでランチ~ディアモール大阪を散策

映画を見終えた後は、イーマ地下に戻ってランチを食べるお店を探します。大阪駅前第2ビル近くのお店を設定して、バリアフリールートを検索。ディアモール大阪には階段もないので、最短ルートとバリアフリールートが同じです。

[29]ランチを考えているお店からイーマまでのルートを逆検索  
[29]ランチを考えているお店からイーマまでのルートを逆検索
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複合ビルである大阪駅前ビル(第1~第4)の地下は、とってもユニークなところ。金券ショップがたくさんあり、映画を見る前に、安い前売券を探すのもお薦めです。百貨店での買物をする前にはギフトカード、新幹線の回数券、エンタメのチケットなど多数あり、節約家の聖地。私は多額の外貨両替をするときに大阪駅前ビルの金券ショップを利用しています。銀行よりレートが1円高いのです。この差は大きいです。ドル、ユーロだけでなく、世界中の通貨を取り扱う店も増えてきました。

[30]金券ショップが多く並ぶ大阪駅前第2ビルの地下2階  
[30]金券ショップが多く並ぶ大阪駅前第2ビルの地下2階
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ただし、この大阪駅前ビルもちょっとした迷路です。どのビルも、どの階も似たような構造で、何番目のビルに居るのか、何階にいるのか、わからなくなるときがあります。混乱に拍車をかけるのが、他のビルでは地下1階と地下街がつながっていることが多いのですが、ここでは、ディアモール大阪とつながっているのは、地下2階なんです。JR東西線の北新地駅も、フロアでいうと地下2階になります。地下1階のつもりでビルに入ると、地下2階になっていたというミステリーを味わうこともありますので、表示にはご注意を!

[31]様々なお店が並ぶ地下2階の通路を移動 [32]エレベーターで地下1階へ
[31]様々なお店が並ぶ地下2階の通路を移動 [32]エレベーターで地下1階へ
[33]地下2階からJR北新地駅をのぞむ  
[33]地下2階からJR北新地駅をのぞむ
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会社員の財布に優しい飲食店が多いのも大阪駅前ビルの特徴です。雑多な雰囲気ですが、コストパフォーマンスは抜群。いろんなジャンルのお店があります。インドカレー店もいくつか入っており、そのうちの1軒でランチをすることにしました。もちろん車いす入店OKです。カレー2種、タンドリーチキン、ライス、ナン、サラダ、チャイがついた豪華版が880円! 580円のランチもありました。さすがに安いですねー。

[34]大阪駅前第2ビル地下2階のインド料理店「マハラジャ」でランチ [35]ボリュームたっぷりのランチ。これに食後のチャイまで付く
[34]大阪駅前第2ビル地下2階のインド料理店「マハラジャ」でランチ [35]ボリュームたっぷりのランチ。これに食後のチャイまで付く
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昭和レトロなお店もたくさんあります。中古CD、レコードショップ。マッサージに雀荘。消費者金融にパチンコ店。ゲームセンター、ビデオショップ。マニアックなお店も多いので、ぶらぶら探検するのも良いかも。

大阪駅前ビルから外に出て、再び華やかなディアモール大阪へ。地下街ながら天井が高くて開放的。おしゃれな服飾店が多く並んでいます。すぐそばに対照的なものが同居、いろんなものが混じり合う感じが、大阪だなあと思いつつ、案内板を見つけたので、「うめちかナビ」のQRコードで自分の位置を確認します。ちなみにディアモール大阪は、「Osaka Free Wi-Fi」が使えるので便利です。

[36]地下街とは思えない開放感のあるディアモール大阪の一角 [37]ディアモール大阪の広場にある案内板に「うめちかナビ」ステッカーが
[36]地下街とは思えない開放感のあるディアモール大阪の一角 [37]ディアモール大阪の広場にある案内板に「うめちかナビ」ステッカーが
[38]ディアモール大阪の各所に掲示された「Osaka Free Wi-Fi」ポスター  
[38]ディアモール大阪の各所に掲示された「Osaka Free Wi-Fi」ポスター
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ディアモール大阪から、最後の目的地ヨドバシ梅田へと移動します。JR大阪駅を通り抜けなければなりません。それが難関です。その地下道は、ちょっと上り坂になります。車いすの私は上りが大変なため、このルートは地上を選ぶことも多いです。傾斜のない道を選ぶのも、上り坂を避けることも、車いすで散策を楽しむコツです。

[39]ディアモール大阪からJR大阪駅(大丸百貨店方面)へ通じる地下道  
[39]ディアモール大阪からJR大阪駅(大丸百貨店方面)へ通じる地下道
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ディアモール大阪にはエレベーターが多く、地下から入れるビルのエレベーターもたくさんあるため、とても簡単に地上に出られます。地上の交差点では、車いすの親子連れが信号待ちをしていました。私と同じようにJR大阪駅に向かっていました。地下道が上り坂だからか、迷うからかはわかりませんが、同じ車いす、ルート選択が重なります(笑)。

[40]地上へ上がり、阪神百貨店手前の交差点で信号待ち  
[40]地上へ上がり、阪神百貨店手前の交差点で信号待ち
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JR大阪駅を抜け、ヨドバシ梅田で買物を楽しむ

JR大阪駅に到着。バスターミナルやタクシー乗り場が工事中だからか、大きな交差点も人が少なく感じます。将来的にも、車いすではこのあたりの地上は移動しづらく、地下での移動が便利なような感じがします。

[41]阪神百貨店の西側の道を抜けて、JR大阪駅に到着  
[41]阪神百貨店の西側の道を抜けて、JR大阪駅に到着
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JR大阪駅。地上を段差なく横断できるのは、東端と西端のみ。今いるのは大丸百貨店のある中央口。ここから改札へは、ちょっとの階段があるのです。いつも来るたびに段差があることを忘れ、Uターンしたりと迷ってしまいます。ホテルグランヴィア大阪のある西側か、東の阪急百貨店側にぐるっと迂回しなければ大阪駅の改札口には行けません。これは地下街から来ても同じです。大丸百貨店にあるエレベーターを使って、地上へと上がった場合は、最短ルートは階段しかなく、上記のように、ぐるりと回って改札に向かわなければいけません。今回、改札に向かうスロープのエリアが工事中でスロープが消えてしまい焦りましたが、下の写真のように表示があったので進むことができました。

[42]JR大阪駅を抜けてヨドバシ梅田をめざす [43]駅構内の迂回ルート表示に従って移動
[42]JR大阪駅を抜けてヨドバシ梅田をめざす [43]駅構内の迂回ルート表示に従って移動
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JR大阪駅の1階から、ヨドバシ梅田へと移動します。駅の北側まで行けば、ヨドバシ梅田は目の前にあるのですが、道路があり、横断歩道もなく水平移動ができないので不便です。またJR大阪駅のグランフロント大阪側にあるエレベーターは商業ビル「LUCUA OSAKA」との併用なため、先に多くの人が乗っており、エレベーターに乗るのが難しいときがあります。しかし、この日は平日の昼間ということもあってか、スムーズに使うことができました。

[44]「LUCUA OSAKA」のエレベータを使って2階コンコースへ移動  
[44]「LUCUA OSAKA」のエレベータを使って2階コンコースへ移動
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JR大阪駅とグランフロント大阪を結ぶコンコースまで来たら後は簡単です。道路を越えて、ヨドバシ梅田側の地上に降りるエレベーターは、2階と1階を往復する単純上下移動のため、混雑とは無縁ですぐに乗れます。

[45]ヨドバシ梅田側の地上に降りるエレベーター  
[45]ヨドバシ梅田側の地上に降りるエレベーター
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エレベーターで降りた場所の目の前にある歩道をまっすぐ東に進んで、ヨドバシ梅田に到着。地下2階から4階のヨドバシカメラは、パソコン類から家電まで、商品の品揃えが多く、店内も広いので、車いすでも安心してショッピングが楽しめます。店内は無料Wi-Fi利用可。店内の上下移動は、北側の駐車場とつながっているエレベ―タ―を使うことをお薦めします。

[46]ヨドバシ梅田に到着 [47]いざ入店!
[46]ヨドバシ梅田に到着 [47]いざ入店!
[48]品揃えが豊富なのでいろいろと楽しめる  
[48]品揃えが豊富なのでいろいろと楽しめる
[49]通路も広めで車いす移動も楽 [50]入口にある無料Wi-Fiの看板
[49]通路も広めで車いす移動も楽 [50]入口にある無料Wi-Fiの看板
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ヨドバシ梅田~阪急三番街~再びホワイティうめだへ

ヨドバシ梅田から阪急梅田駅方面に戻ります。ここは地下街を通り抜けることができます。ヨドバシ梅田地下1階の出入口は、地下鉄御堂筋線の梅田駅北改札に直結しています。ディアモール大阪側から移動する場合は、御堂筋線の梅田駅の構内を抜けて、ヨドバシ梅田に行くという裏技もあります。乗り放題チケットや定期券があれば、駅を通り抜けるのがお薦めです。大阪駅での地上移動が省略できるからです。

[51]ヨドバシ梅田を地下1階から出るとすぐに、地下鉄御堂筋線の梅田駅がある [52]ヨドバシ梅田を地下1階から出るとすぐに、地下鉄御堂筋線の梅田駅がある
[51][52]ヨドバシ梅田を地下1階から出るとすぐに、地下鉄御堂筋線の梅田駅がある
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地下鉄御堂筋線梅田駅から、阪急梅田駅方面へとつながる地下道です。階段部分にはスロープも付いていますが、狭い箇所があり、朝夕のラッシュ時には、人が多く危ないことがあります。注意して進みます。

[53]地下鉄御堂筋線梅田駅から阪急梅田駅方面(阪急三番街)へ向かうスロープ [54]阪急梅田駅へ向かう道はゆるい上り坂
[53]地下鉄御堂筋線梅田駅から阪急梅田駅方面(阪急三番街)へ向かうスロープ [54]阪急梅田駅へ向かう道はゆるい上り坂
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阪急梅田駅の地下1階に到着しました。ここは阪急三番街という、大きな地下街です。地下1階には服飾店、地下2階は飲食店が多くあります。案内板を見つけ、「うめちかナビ」のステッカーがあったので、ここで再びスマートフォンで位置確認。

[55]阪急三番街の案内板に貼られた「うめちかナビ」ステッカーで再び現在地を確認 [56]平日の昼間もにぎわう阪急三番街
[55]阪急三番街の案内板に貼られた「うめちかナビ」ステッカーで再び現在地を確認 [56]平日の昼間もにぎわう阪急三番街
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そして検索機能を使って、お茶休憩できる店を探してみました。ソフトクリームの専門店がホワイティうめだにあるので、「うめちかナビ」で探してみます。今いる阪急三番街地下1階から、エスカレーターと階段で、ホワイティうめだへもつながっていますが、残念ながらエレベーターがありません。「うめちかナビ」でバリアフリールートを検索すると、点線で表示されますが、これは別の階へ変わるということ。一度地上に出て移動しなければなりません。

[57]お店を検索。「うめちかナビ」トップページで「名前から探す」を選択  
[57]お店を検索。「うめちかナビ」トップページで「名前から探す」を選択
[58]お店の名前を入力して検索 [59]検索したお店までのバリアフリールートが表示される
[58]お店の名前を入力して検索 [59]検索したお店までのバリアフリールートが表示される
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地下1階にも入口のある、阪急ターミナルビルのエレベーターで地上に上がり、阪急百貨店方面の南北コンコースを再び通って、ホワイティうめだへ。目的地のソフトクリーム専門店に到着。小学生のとき、映画や買物に来たときに家族で訪れた思い出の店です。車いす生活になってからは、地下街は縁遠くなったため、久しぶりの訪問です。30年経った今でも営業していました。当時は高さ30センチを超える三色の巨大ソフトクリームが名物で、それを食べるのが夢でした。

[60]阪急ターミナルビル地下1階入口 [61]エレベーターで再び1階へ
[60]阪急ターミナルビル地下1階入口 [61]エレベーターで再び1階へ
[62]目的のお店に到着  
[62]目的のお店に到着
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休憩後は、阪急梅田駅へと戻ります。念のため「うめちかナビ」で帰りのバリアフリールートを確認。同じルートを、今度は戻っていきます。ホワイティうめだを抜け、梅田阪急ビルオフィスタワー横のエレベーターを使って地上へ。ここで「うめちかナビ」を使っての散策は終了です。

[63]「うめちかナビ」で帰りのバリアフリールートを確認 [64]ホワイティうめだ。地下鉄谷町線東梅田駅に通じる道はいつも人通りが多い
[63]「うめちかナビ」で帰りのバリアフリールートを確認 [64]ホワイティうめだ。地下鉄谷町線東梅田駅に通じる道はいつも人通りが多い
[65]行きと同じエレベーターで1階の阪急南北コンコースへ [66]動く歩道の横を再び通り、阪急梅田駅へ
[65]行きと同じエレベーターで1階の阪急南北コンコースへ [66]動く歩道の横を再び通り、阪急梅田駅へ
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ありがとう「うめちかナビ」!探検終了

複数の駅をつないで大きく広がる大阪・梅田の地下街。確かに、初めて来た人は方向感覚を失ってしまうかもしれません。地下1階、地下2階が混在して1本の道でつながるのもミステリー。しかしながら、いったんルートを覚えると、地上と違って信号もなく、雨にも濡れず、暑くも寒くもないので、とても便利なところ。飲食店や多くの店があってショッピングも楽しめる。多目的トイレもたくさんありますし、ワンフロアーで無限に空間が広がっているため、一度地下街に降りたら、バリアフリーです。「うめちかナビ」はそんな梅田の地下街を使いこなすために役立つナビゲーションでした。「うめちかナビ」を使って事前にバリアフリールートを調べたり、現地で検索する手段もあり。天候に左右されず、広い梅田をぶらぶら探索できるのは面白いですよ!

[68]阪急梅田駅に到着。広い自動改札を通ってホームへ  
[68]阪急梅田駅に到着。広い自動改札を通ってホームへ
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バリアフリーレポートは無事に終了。阪急電車に乗って帰宅です。さようなら!

■レポーター プロフィール
木島英登(きじま ひでとう)
車いすの旅人。世界100カ国以上を単独訪問。1973年大阪生まれ。高校3年生のとき、ラグビー部の練習中に下敷きとなり、第11胸椎を脱臼圧迫骨折。脊髄を損傷。以来、車イスの生活に。広告会社勤務を経て、「木島英登バリアフリー研究所」を設立。講演・執筆・コンサルタントなどを行う。著書に『空飛ぶ車イス』(IMS出版)、『恋する車イス』」(徳間書店)『車いすの旅人が行く!』(講談社)などがある。訪日外国人へのバリアフリー情報を提供するNPO法人「Japan Accessible Tourism Center」も運営。
木島英登 個人サイト:http://www.kijikiji.com
NPO法人 Japan Accessible Tourism Center:http://www.japan-accessible.com

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○【バリアフリーレポート】第1回:車いすでいく!「あべのハルカス」 byきーじー
http://www.dreamarc.jp/archives/1625/

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